持続化給付金返還64億円の記事を読んで 2020.12.16

持続化給付金返還64億円の記事を読んで

琉球新報12月7日の記事に自主的に返還した持続化給付金の総額が64億3700万円にのぼる旨の記事がありました。
その記事によりますと持続化給付金について、受給者が自主的に返還した給付金の総額が、全国で64億3700万円に上ることが6日までに、中小企業庁への取材で分かったそうです。返還者は「誤って申請した」などと返還理由を説明していますが、中には不正受給したと話す返還者もいるとの内容でした。
 また中小企業庁によると、11月30日現在、持続化給付金の支給総数は約383万件、総額は約5兆円。11月26日時点の返還申し出件数は8961件、このうち返還完了が4728件で、返還額は50億4900万円だった。12月3日時点では、返還申し出件数は1130件増加の1万91件、返還完了が6040件で、返還額は64億3700万円となり、1週間で13億8800万円も増加したとの記載もありました。

 この記事を読んでまずその金額の大きさに驚きました。理由として誤って申請したとありますが、最近のニュースで逮捕されている事例を見ても不正受給がかなりの金額であるのではないかと思われます。 
 
ご存知の通り、持続化給付金は新型コロナウィルスが流行し、中小企業や個人事業主で月間売上が前年比50%以下になった場合に200万円(個人事業主は100万円)を上限として支給される補助金です。飲食店をはじめ顧客が減って苦しい経営状況にある事業主等にとって必要な補助金です。ほとんどがそういった人が受給されたと思いますが、不正受給が発生しているのは残念なことです。ではなぜ不正受給が起きるのでしょうか。そもそもこの制度は新しく、困っている人へ早く届けることが一つの目的であったため、要件や手続きなどが簡略化され不正受給が発生しやすい状況であったことも考えられると思います。個人的には軽い気持ちで申請してしまった方が多いのではないか、もっといえば何も考えずに行動した人が多いのではないかと思います。不正をして受給することがどういったことなのか、見つかったらどうなるのかなどを考えれば、判断できるのではないかと思います。自分に置き換えても仕事やプライベートにおいて様々なことが起こります。簡単ではありませんが、この記事を読んで常に考えること、想像することをやめずに仕事等に取り組んでいけるといいなと思いました。

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加藤雅昭

1993年税理士法人名南経営入社。
同志社大学卒。入社より個人・法人含め医療顧問先を多く担当してきた。担当した診療科は以下の通り。内科・整形外科・眼科・産婦人科・皮膚科・小児科・歯科また社会福祉法人についても担当経験あり。相談したいこと、話したいことはありませんか?話を聞くのは得意です。当社の創業者である佐藤澄男の自利利他の精神を根底に一緒に良い方法を考えましょう。