令和3年度税制改正要望(厚生労働省) 2020.11.25

令和3年度税制改正要望(厚生労働省)

毎年行われております税制改正に関しまして、令和3年度税制改正要望が各省庁から提出されました。その中でも、医療・介護事業を営む事業者に大いに関係する厚生労働省から提出された税制改正要望の主な内容は下記の通りであり、新型コロナウイルス感染症の影響等を考慮し、延長要望・検討事項に関する再度の要望事項が多くなっております。

新規要望
  • 地域連携薬局及び専門医療機関連携薬局に係る不動産取得税に関する特例措置
    患者自身が適した薬局を選択できるように、地域連携薬局及び専門医療機関連携薬局の推進が必要となります。これらの認定薬局の要件の一つとなっている「患者に配慮した構造設備」のために必要となる増改築負担の軽減を目的として、中小企業者が取得する当該認定薬局の用に供する不動産に係る不動産取得税に関して、課税標準の特例措置を創設するという内容です。
  • 産後ケア事業に要する費用に掛かる税制措置
    母子保健法第17条の2に規定する「産後ケア事業」は、令和元年に法定化されると共に、令和6年度末までに全国展開を目指す事業となっております。しかし、産後ケア事業は、保険診療等の扱いとは異なりではなく、消費税課税対象となっております。
    当該措置が事業展開の阻害要因とならないように、産後ケア事業に関して、消費税非課税対象とする措置を創設するという内容です
  • 企業型・個人型確定拠出年金の拠出限度額の見直し
    現行制度では、企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金の拠出限度額が異なっております。(確定給付企業年金に加入している者と加入していない者の間にも差が存在しております。)
    超高齢化社会における高齢期の所得確保のための自主的な努力を行うにあたり、これに対する支援を公平に受けることができるようにする等、制度の充実を目的とした企業年金・個人年金の在り方を検討した上で、税制上で所要の措置を講ずるという内容です。
延長要望
  • 新型コロナウイルス感染症に係る予防接種による健康被害の救済給付に関する税制上の所要の措置
  • 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の延長に伴う税制上の所要の措置
  • 試験研究を行った場合の法人税額等の特別控除の延長及び拡充
  • 地域における医療提供体制の確保に資する設備の特別償却制度の延長等
  • セルフメディケーション推進のための医療費控除の特例措置の延長等
  • 心身障害者を多数雇用事業所に対する特例措置の延長
  • 生活衛生同業組合等が設置する共同利用施設に係る特別償却制度の適用期限の延長
  • 交際費課税の特例措置の拡充
検討事項に関する再度の要望
  • 地域医療構想実現に
  • 基金拠出型医療法人における負担軽減措置の創設
  • 子育て支援に要する費用に係る税制上の措置

佐藤易秀

税理士法人名南経営 会計部 マネージャー

1999年税理士法人名南経営に入社。
税理士として、病院・クリニック・社会福祉法人・公益法人等、幅広い種類の法人・個人の会計・税務顧問業務を中心にクライアントの個別のニーズに柔軟に対応、支援を行っている。上記の税務顧問業務から付随的に発生した多方面にわたる各種コンサルティング業務へも従事している。その他医療機関向けの税制改正のセミナーを多数行っている。