医療機関における収入について 2018.7.13

医療機関における収入について

医療機関が事業をする場合の収入は、主に保険診療収入と自由診療収入等とに分けられます。具体的な内容としては、保険診療収入は基本診療料・特掲診療料・入院時食事療養費などの外来及び入院に関するもの、自由診療収入等は自費治療・予防接種・健康診断・診断書作成料・室料差額収入が挙げられます。それ以外には、労働者災害補償保険収入や自動車損害賠償保険収入などがあり、以上が医療機関における収入となります。

今回は保険診療の基本的なルールの内容をおさらいしてみます。

保険診療とは、健康保険法等の医療保険各法に基づく、保険者と保険医療機関との間の公法上の契約のことを言います。

保険診療として診療報酬が支払われるには、①保険医が、②保険医療機関において、③健康保険法・医師法・歯科医師法・医療法等の各種関係法令の規定を遵守し、④療養担当規則の規定を遵守し、⑤医学的に妥当適切な診療を行い、⑥診療報酬点数表に定められたとおりに請求を行う必要があります。
※療養担当規則とは、正式名を「保険医療機関及び保険医療養担当規則」といい、保険医療機関や保険医が保険診療を行う上で守らなければならない基本的な規則となります。

また、保険医療機関において健康保険の診療に従事する医師は、保険医でなければなりません。なお、保険医療機関の指定は、病院または診療所の開設者の申請により厚生労働大臣が行います。

保険診療は公法上の契約であることから、厚生労働省は一定の要件により保険医療機関に対して「指導」、「監査」を行っています。
「監査」は、保険医療機関等の診療内容又は診療報酬の請求について、不正又は著しい不当が疑われる場合等において、的確に事実関係を把握し、公正かつ適切な措置を採るものとなります。

※指導、監査等の実施状況(平成28年度)
 監査を受けた保険医療機関・保険医等 74施設、263人
 登録・指定の取消(取消相当含む)を受けた保険医療機関・保険医等 27施設、21人
 指導、適時調査、監査により返還を求めた金額は約89億円(医科、歯科、調剤を含む)

<参考文献:厚生労働省ホームページより抜粋>

冨本健嗣

税理士法人名南経営 医業経営支援部マネージャー
株式会社名南メディケアコンサルティング 本部長

2003年税理士法人名南経営に入社。
税理士法人名南経営に入社後、病院及び診療所、歯科診療所等の医療機関・介護事業所・社会福祉法人専門の部署を経験し、税理士事務所としての税務顧問業務だけでなく認定登録医業経営コンサルタントとして各種コンサルティング業務や官公庁への諸手続及び各種セミナー講師まで幅広く業務を行っている。昨今では医療法人設立・出資金等の事業承継対策の相談も多く、北海道から沖縄まで非常に広範囲でコンサルティングを行っている。