「介護医療院」の選択

2019年11月11日

介護療養病床の存続が2024年まで延長されました。しかし、廃止が示されている現状、介護療養病床、医療療養病床をお持ちの病院の方は、前回の改定から設定された「介護医療院」への移行について悩まれている方もあるのではないでしょうか。

1年間限定の「定着移行支援加算 93単位/1床・1日」を1年間算定する期限が2020年3月31日に迫っています。「93単位×365日×10円=339,450円×病床数
一時的ではありますが、増収が見込めます。またタイミングが合えば、補助金の交付も受けられる可能性があります。
介護医療院への移行は、介護療養病床だけでなく、既存の医療療養病床2、経過措置病棟のおいても、選択の1つとして、考えていく必要があるかと考えます。
 医療区分2・3の対象(中心静脈栄養等)について、次期2020年診療報酬改定において検討されています。安定的に医療区分2・3の患者を確保できるか。また20対1の職員を確保できるか。この2点と稼働率とのバランスが選択の判断の材料の重要な要素です。
また、周囲の連携(競合)医療機関がどのような病床機能を選択していくのか、病床選択を検討する上では、必要な視点です。受入元の病院、送り出し先の病院・施設にとって、自院の提供(選択する)機能が有益(Win-Win)であるかどうかという視点は、地域包括ケアシステムの中での自院の方針を決める重要なポイントです。
地域医療構想の中で、地域では病院の機能分化がより一層進む状況が予測され、安定的な病棟運営を決めていくためにも、地域の中で自院がどのような“機能“、“役割“を担うか決断する重要な時期を迎えているといえます。

令和元年10月1日現在介護医療院の病院は、12施設。介護療養型医療施設は、残り16施設(診療所除く)。機能強化Aが9施設。機能強化Bが1施設、それ以外が6施設。(愛知県介護事業所一覧より)
介護医療院は「医療の必要な要介護者の長期療養・生活施設」として、創設された新たな施設類型です。その可能性は未知数で、「生活の場として(在宅)としての扱い」であることにより、移行とともに施設内のケアの見直し、入所者の療養生活の環境に焦点を当て、抜本的にケアを見直す良い機会ともとらえることができます。弊社では、自院の状況を正確に見極め、地域で今後どのように貢献していくか、病床選択・再編のお手伝いもさせて頂いております。お気軽にお問合せ下さい。

川瀬大輔

2017年税理士法人名南経営入社
民間病院に23年間勤務。1993年MSWにて入職、介護支援専門員として勤務後、事務長として管理業務に従事。院内における相談部門、業務、地域連携体制の確立をはじめ、主に法人の新規事業、企画等に携わり、患者の視点、専門職の立場から、病院・介護事業所経営に携わる。現在は、中小病院における経営・業務改善や病床再編、介護保険事業の開設支援や経営・業務改善等の支援業務を中心に行っている。