医療法人における毎期必要な手続き

2019年11月11日

今回は医療法人において毎期必ず実施しなければいけない手続きについて解説していきます。
 実施していない場合に医療法第93条第1項に基づき20万円以下の過料(若しくは刑を科す)を科せられるケースがあるのご注意ください。

 最初に、各手続きの法定期限や根拠法をご確認ください。

 各手続きの内容については以下の通りです。

1.定時社員総会の開催
 医療法人は少なくとも年に1回以上、定時社員総会を開催しなければなりません。(行政指導により「年に2回以上」と指導されるケースも多い)
 この開催時期については定款に開催月を定めることが一般的になっています。

2.決算届の作成
 決算届とは事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書、関係事業者との取引の状況に関する報告書、監事監査報告書等を指し、医療法人はこれらを毎期作成しなければなりません。


3.決算届の提出

 上記の決算届は、管轄官庁に毎期提出する必要があります。 
 提出した決算届は役所へ足を運べば誰でも閲覧可能な書類となります。

4.資産の総額の変更登記
 医療法人においては資産の総額が登記事項になっており、決算の都度、登記が必要となります。
なお、この際の「資産の総額」とは会計上の純資産額を指します。(昭和39.8.15 民事甲第2860号民事局長回答)

5.登記事項変更登記完了届の提出
 医療法人は登記事項の変更登記が完了した後、管轄官庁に対して登記事項変更登記完了届を提出する必要があります。

中村慎吾

2008年税理士法人名南経営に入社。
病院やクリニックなどの税務顧問業務に従事するとともに、医療法人設立・持分なし医療法人への移行等に伴う官公庁への許認可申請手続きや、地域に必要とされる医療機関への相続及び事業承継コンサルティング業務を中心に活動。また、事業承継や医療法人制度をテーマとした刊行誌の執筆や税理士・金融機関向けのセミナーも全国で多数実施。公式ブログ「医療法人経営の実務ポイント」においては医療法人情報を随時提供している。