財産の贈与について

2017年12月11日

1年は本当に早いもので今年もあと20日ほどを残すのみとなりました。

今回は「贈与」についてお話ししたいと思います。

贈与税の非課税枠は現在年間110万円です。
富裕層の方にはこれだけの金額ではやってもやらなくても同じだというお考えもうかがうことがありますが、将来の相続税の負担を考えるとやはりきちんと検討しておくべきではないかと思います。

110万円近い財産を10年間贈与しなかったことにより将来の相続税がいくら変わるのか。

相続税率20%の場合 2,200,000円
相続税率30%の場合 3,300,000円
相続税率40%の場合 4,400,000円

相続税を支払うのは残された家族の方です。
全員が支払い能力が十分ある方とは限りません。

また、贈与をする場合はどの財産を移すのが将来的により大きな効果を生むのかということも考える必要があります。
自院の医療法人の出資金であったり、関係会社の株式も候補に入ってきますが、これらは移すべき時期というものがありますので慎重に検討して決定いただく必要があります。

まずはそもそも相続対策が必要か否かを知るために財産の洗い出しをしてシミュレーション等を税理士に依頼するのがよいのではないかと考えます。

なお、贈与税は暦年単位で課税されますから、年内の贈与を実行するお考えがあるようでしたら早めの手続きをおすすめします。

井上健

税理士法人名南経営 会計部 マネージャー

1991年税理士法人名南経営に入社。
入社当時から病院、診療所、歯科医院等の医療機関の会計、税務顧問業務を主に担当。2000年の介護保険導入を機に社会福祉法人への支援を開始。現在は社会福祉法人、医療法人、公益法人等のパブリックセクターの会計、税務を専門分野とし、社会福祉法人の新会計基準移行・法改正コンサルティングなどの支援を行っている。社会福祉法人関連団体からの講演依頼多数。