医療と介護の視点から考える「防災」の備え 2026.9.7
近年、全国各地で地震や集中豪雨などの自然災害が相次いでいます。いざというとき、自分や大切な家族の命と健康を守るためには、日頃からの備えが欠かせません。特に高齢の方や持病のあるご家庭では、一般的な防災グッズに加えて「医療と介護」の視点を持った特別な準備が必要です。
まず最優先で確認したいのが「お薬」の備えです。定期的に服用している薬がある場合、災害時でも数日間は途絶えさせない工夫が求められます。常に「1週間分」の余剰を持てるよう、ローリングストック(使いながら買い足す方法)の意識を持つと安心です。また、避難先で医師や薬剤師に正しい処方情報を伝えるため、「お薬手帳」の原本かコピー、あるいはスマートフォンの写真を必ず防災バッグに入れておきましょう。
次に、「水分と栄養」の確保です。高齢になると喉の渇きを感じにくくなり、避難生活によるストレスやトイレの回数を減らしたいという心理から、水分補給を我慢してしまうケースが少なくありません。これはエコノミークラス症候群や脱水症のリスクを高めます。お水だけでなく、経口補水液の粉末やゼリー飲料など、手軽に水分とミネラルを補給できるものを準備しておきましょう。また、咀嚼(そしゃく)や飲み込みが難しい方に備え、レトルトの介護食やとろみ調整食品も必須アイテムです。
最後に、避難経路の確認です。自治体が発行しているハザードマップを使い、自宅周辺のリスクと避難所へのルートを事前に家族で歩いて確認しておきましょう。車椅子や歩行器が必要な場合は、段差や傾斜のある道、浸水時に危険な場所を避けた安全なルートを複数見つけておくことが重要です。
災害はいつ起こるかわかりません。「まだ大丈夫」と思わず、今日できる小さな備えから始めてみませんか。


